がんばれ負けるな必ず勝て

舞台とジャニーズと音楽の話をします。

小池先生と京本大我くん~まだ見ぬニュージーズへ〜

 今日2020年5月8日は京本大我くんの主演ミュージカルニュージーズの幕が開く日でした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大のため東京・大阪の全42公演が中止となりました。

 

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 そしてこのニュージーズは京本くんをミュージカルの世界に引き込んだ小池修一郎先生の演出のものでした。19年のエリザベート、そして今回のニュージーズのインタビューなどなどから伺い知れる小池先生と京本くんのエピソードの中からお気に入りのものを備忘録としてこの記事に残します。(可能な限り引用元を記します。)

 なお、このブログはミュージカルオタク兼京本くんファンの目線から書いたものになっておりますので不快に思う表現がありましたら先にお詫びしておきます。 

 

 

 

 


小池先生とは?

今となっては日本で1番チケットの取れないミュージカルとして有名なエリザベート。このエリザベートの日本初上演(宝塚)に演出家として尽力し、東宝版にも演出として参加されています。主に宝塚歌劇団で脚本・演出のお仕事をされていますが、東宝制作のミュージカルでも度々演出のお仕事をされています。愛称はイケコ。高身長のタカラジェンヌと並ばれてご挨拶される時はキュートさに更に磨きがかかります。かわいらしいおじさまです。(小池作品だから観に行くという方も一定数いらっしゃる日本でも指折りの演出家です。とにかく小池先生の作品に抜擢される若手は顔がいいなと思う方ばかり。)

 

 

京本大我くんとは?

2020年1月にメジャデビューしたSixTONESのメンバーです。グループの中ではミュージカルや舞台のお仕事をすることが多く、自らもその歌唱力を生かした特技を披露しています。ジャニーズJr.でありながらも15年エリザベートでルドルフに抜擢。16年の全国ツアー、そして19年もルドルフ役としてエリザベートに出演していました。

 


お互いの第一印象、出会いのエピソード

正直今回のメイン。ほとんどがニュージーズの制作発表記者会見からの引用です。最後にリンクを貼っておきますのでお時間があれば全文読んでみてください。

 


小池先生→京本くん「ジャニーさんからお預かりした存在」

京本くん→小池先生「ミュージカル界における自分の生みの親」

 

 

 かねてからジャニーさんと親交のあった小池先生。15年のエリザベートのオーディションでルドルフ役を探していました。そこで小池先生が思い切って声をかけたのがジャニーさん。そのオーディションに呼ばれたのが京本くんでした。

 当時京本くんは19歳。オーディション数日前にエリザベートの楽曲をもらってオーディションに挑みました。そのオーディションでどちらのパート(トートかルドルフか)を歌ったらいいかもわからなかった京本くん。(1)そんな京本くんを小池先生は歌をもう少し頑張ってほしい、ということで落とされてしまいました。しかし京本くんに2度目のチャンスが訪れます。ルドルフ役としてピンとくる人がどうしても見つからず、京本くんは数ヶ月後もう一度オーディションに呼ばれます。オーディションを終えてからもこっそりと歌唱練習を続けていた京本くんに芸事に対する熱心さとミュージカルに対してもこれから先もずっとやっていきたいという強い意志を感じた小池先生は京本くんをルドルフとしてキャスティングしました。(君は練習していたんだね。じゃあ君でいこうと言われたそうです。)(2)その2度目のオーディションの日は京本くんの20歳の誕生日。人生の大きな転機の日でした。

 

 

 

京本くんの武器

 小池先生→京本くん「彼はとても真面目。少しキョトンとした感じがある」

  ニュージーズの主人公であるジャックは新聞売りの少年たちのリーダー役。京本くんから力強いリーダー像をどうやって引き出そうか、と記者会見で小池先生が仰られていました。京本くんの雑誌のインタビューではリーダー像に近づけるように身体を鍛えている、なんてお話も。小池先生にもリーダー役として説得力ある身体を作っておいてね(3)、と言われたそうです。その結果、10センチ以上胸筋がアップ。SixTONESの初期の衣装が入らなくなってしまうほどにパンプアップ!(4)ファンから見ても胸板が厚くなって筋トレの成果が伝わりました。自分とかけ離れたリーダーシップを模索する京本くんの真面目さがひしひしと伝わる準備期間でした。


 ニュージーズの制作発表で京本くんのことをきょとんとしていると表現した小池先生。実はエリザベートの稽古中にも「表現力は上がったのにきょとんは治らないねぇ」(5)と小池先生から言われていました。小池先生もしやきょとんという言葉で京本大我のことを表現するの気に入られてます...?握手しませんか🤝


 確かに京本くんは可愛らしい顔立ちなのに口を開けば発言がぽやぽやしてたり...小池先生言いたいことわかるよ、と思えば以下の発言。これがいわゆるスタンディングオベーション。拍手喝采

 


小池先生「実年齢より幼く見えてしまうのは京本大我が背負う宿命。実在の人物をより現実味を持って演じるための努力をしなさい。」  (6)

(エリザベート稽古中での先生からのアドバイス)


 このインタビュー読んだときに宿命だなんて言葉使ってきてさすが脚本書いてるだけある、さすが文学部卒と思いました (まじ失礼)

 人に言葉を手向けるときに宿命だなんてそんな重い言葉をかけられます?実在しているのに急に物語めきますね。そしてこの後に続くアドバイスの内容も的確。当時京本くんが演じていたルドルフは歴史上の人物。彼は30歳で亡くなっており、青年期~亡くなるまでを京本くんは演じました。

 ルドルフ役は若手の登竜門とも呼ばれグランドミュージカルにおいて比較的若い役者さんが名を連ねることが多いですが、中でも京本くんは若いほう。初演時20歳、3回目の当時24歳、3回目でようやく歴代のルドルフキャスト初演時の平均年齢くらいになりました。確かに初演時は儚くてこれは闇落ちするルドルフといった印象でしたけど19年には国を慮る立派な皇太子だったように思います。トートにただ引きずられるだけではなく意思を持った強い瞳が印象的でした。「大人っぽくなったことは認めるけどまだまだだ、上げていかないと」(7)と声をかけた小池先生。京本くんも3回目と言えどまた新たな気持ちで一からお稽古していると振り返っています。お稽古で小池先生や制作陣とのやりとり、そして自分なりに深く落とし込んでさらにルドルフ像を獲得していったものだと思うと感慨深いです。19年のルドルフが1番好きでした。

 

 ニュージーズ起用の理由

小池先生「ミュージカルの歌、芝居の表現に対して貪欲な彼に、ぜひジャックを演じてもらいたいと思いました」(8)

 今回のニュージーズ関連の雑誌で小池先生がニュージーズについて語っているインタビューで手元にあるのはこれだけです。ノーブルな印象がある京本くんがジャックというリーダーを演じることへの期待を語ってくれています。短いインタビューでしたが、ニュージーズへの舞台のこだわりも語っていて中止が発表された今読み返して一番泣きそうになるインタビューでした。若手中心の舞台。たくさんの仲間ができたんだろうなと思いますし、もっと仲良くなってほしかったな、なんて外野が思ってしまいます。

 

最後に


 少し話がそれましたが、以上がわたしのお気に入りのインタビュー達とそれに付随するツッコミ()です。多少の要約はありますが最後に掲載雑誌についても明記しますので気になる方は是非チェックしてくださいね。

 お酒の席で先生がほんとに君でやれるの?(9)なんて言ってきたのも好きなエピソードだけどここは割愛。ニュージーズの幕が開く近い将来にぜひその時の心境と作品の最終的な感想を聞きたいですね。

 

 改めてインタビューを読み返すと京本くんの言葉は丁寧で誠実っ!決して天才型ではないけどその努力がミュージカルの世界で花開くのも時間の問題かなと思います。あ〜ニュージーズ観たかった...。今のところニュージーズは幻の舞台になってしまいましたが次に催行が決まったときには今よりもっとたくさんの冠辞がつく作品であることを願ってやみません。そしてまた、小池先生とお仕事をする京本くんが見られますように。できればカーテンコールで先生を迎えるのが京本くんの声であったらなと思います。

 

 

 

 

  イケコへ、ニュージーズの訳詞だけでもいいのでこっそり教えてくれませんか...練習がしたいです。(練習とは) Seize the Dayはどのような仕上がりになっていますか...。こちとら広大くんのインスタのおかげで楽譜と歌詞が出来上がってるのは知ってますよ...

 

Seize the Day

Seize the Day

  • Ben Fankhauser, Jeremy Jordan & Newsies Original Broadway Cast
  • サウンドトラック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

おわり

 

以下、引用及び参考です。

★ニュージーズ制作発表記者会見

enbu.co.jp

(1)SODA 2019年 5月号

(2)婦人公論 2020年4月14日号

(3)サンデー毎日 2020年4月12日号

(4)QLAP! 2020年 3月号

(5)STAGE SQUARE vol.43

(6)ミュージカル vol.363 ※エリザベート特集内

(7)TV fan CROSS vol.31 ※SixTONESインタビュー内の個人コメントにて

(8)ディズニーファン 4月号 ※小池先生インタビュー

(9)(4)と同じ

 特に注記がないものについては単独インタビューになります。